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土佐選別:優れた者と良い者を分ける

当歳(とさい)と呼ばれる1歳の錦鯉は、錦鯉生産者が開発した技術を用いて、屋内の池で6月頃に生まれます。生まれた稚魚は夏の間、屋外の「泥池」に移され、そこで体長約25センチ(9インチ)まで成長します。


統計例:

五三種の稚魚の選別の第1段階では、稚魚の約4〜5%が泥池に移され、成長が続けられます。


冬が近づくと、10月には泥池を空にし、すべての鯉をブリーダーズファームの屋内池に移します。これらの若い錦鯉は、成長と健康に最適な水温、約26℃(華氏79度)に保たれた池で飼育されます。正確な量の良質な餌、清浄な水、そして餌やりの頻度も非常に重要です。


3月を迎えると、全国の養鯉場では当歳鯉の淘汰が始まります。目的はどの養鯉業者も同じですが、それぞれ独自の方法論、スタイル、手順を駆使して作業を進めています。

大型の引き網を池の中で優しく操り、一歳鯉を集めます。集められた鯉は、池の外にあるボウルに移され、小さなすくい網で選別されます。選別作業は、養殖場の規模や選別対象となる当歳鯉の数に応じて、数時間から数日かかることもあります。大規模な養殖場では、数千匹から数万匹もの当歳鯉を選別する必要がある場合もあります。この作業には忍耐が不可欠です。



丸真養鯉場は今日、選別用の網を張っている
Marushin Koi Farm: Tosai are gathered in a seine net and moved for sorting

ブリーダーは鯉の体型を注意深く評価し、バランス、力強さ、そして左右対称性を追求します。次に、色彩と模様に注目し、それぞれの鯉の色が今後数年間でどのように成長していくかを想像します。鮮やかな赤、深みのある墨のような黒、そして澄んだ白は、将来性を示す可能性がありますが、色の微妙な変化が鯉の将来を大きく左右する可能性があります。選抜プロセスは、拒絶ではなく、認識のためのものです。


統計例:

成長期の終わりには、約0.2%がタテゴイ当歳として収穫されます。 「タテゴイ当歳」とは、美しく価値ある成魚のタテゴイに成長する可能性があると判断された当歳鯉を指します。


最も優れたトサイは専用の池に移され、細心の注意を払って飼育され、その自然の美しさをさらに引き立てます。さらに選別が続けられ、最高の個体だけが残り、再び特別な池に移されます。これは、ブリーダーたちの努力と献身の結晶です。



選別対象となる網に入った鯉を指差す田中松弘氏
Marushin Koi Farm: Mitsuhiro Tanaka points to a specific Tosai he'd like his assistant to net for him.

生き残った鯉たちは忘れられたり、捨てられたりすることはありません。最高級の鯉と同じように愛情とケアを受け、世界中の池で健やかに育ち続けるでしょう。しかし、真に優れた錦鯉が品評会で優勝する数は限られていることを認識することが重要です。アスリートに例えてみましょう。世界で最も優れたアスリートは、オリンピック選手、サッカーチャンピオン、そして世界的な名声を獲得した個人です。しかし、こうした優れたアスリートたちの陰には、世界中のリーグやアリーナで競い合い、人生をスポーツに捧げる、才能あふれる何百万人もの競技者がいます。


あなたの池に、これらの並外れた、最高級の錦鯉が少なくとも一匹でもいる幸運に恵まれますように。そうでないとしても、愛し、観察し、世話をすることを楽しみながら鯉を飼っているという事実に誇りを持ってください。鯉の存在、心地よい水の音、そして美しい庭園は、生活の質を著しく高めてくれるのですから。


参照

当歳(1歳の鯉):

これらは、色、模様、全体的な形がまだ発達中の若い鯉です。


立鯉(潜在力のある鯉)

この言葉は、鯉がさらに成長して賞を取れるような魚になることが期待されて飼育されている鯉に使われます。


用語を組み合わせると:

「立て鯉当歳」では、目に見える見た目だけではなく、血統や将来性などを考慮して1歳の鯉を購入するという考え方を重視しています。




左上から時計回り:屋内池で泳ぐNND当歳魚。当歳魚を選別する泉谷養鯉場の真野龍さん。

NNDの小林民一氏が、錦鯉の神様に敬意を表して当歳を選別している。丸戸養鯉場のスタッフが当歳を選別している。泉谷養鯉場の真野龍氏が、池に当歳を放流している。

 
 
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